NEPAPI BLOG
海外移住したフリーランス夫婦
HurryとRachel

【旅行記】若かりし無謀な時の海外一人旅《コーク空港で揉める》

シアトルからアイルランドのコーク空港へ。

コーク空港からクリスティーナの家までは大体1時間半くらい。

Kerryの空港と違って外国からの飛行機も出入りするため入国審査がある。

男性係官にパスポートを渡す。

係官:うーん・・・どうしてまたアイルランドに来たの?

私:アイルランドが好きだからです

係官:お金はどうしてるの?

入国する際に一番の問題になるのは結局お金だ。

不法労働者に神経を尖らせているからだ。

そのために私は銀行から英語の残高証明証とT/Cを用意していたのだ。

まず残高証明証を見せる。

係官:・・・これはだれでも作れるよね?

私:偽造したってこと?それ犯罪でしょ?

今はまた違うだろうが、この時代はヨーロッパの一般の人たちにおいて日本はただの弱小国の印象だった。

日本がどこにあるのかも知らない人もいっぱいいたし、中国と島続きと思っている人たちもいた。

イギリスより人口が多くて国土も広いというとびっくりする人も結構いた。

なので、日本人の小娘が銀行に自分たちよりお金を持っているとは信じられなかったのだと思う。

この時の係官は感情的になることもなく冷静に話を進めてくれたので、1時間弱くらいのやり取りで入国することができた。

ただ写真と指紋は取られたが。

係官:一応しばらくの間リストに載るから、犯罪犯したり逃げたりしたらバレちゃうからね?

私:心配しないで〜食べていくお金くらいは持ってるわ!

係官:そんなにヨーロッパが好きなのかい?

私:好き

係官:君がヨーロッパの男性と結婚できるように願っているよ

私:ありがとう

と、最後にはお互い笑顔で別れることができた。

私がアイルランドに戻ってきたのは12月入る頃。

私の海外生活も残り3ヶ月だ。

日本に帰ればもうこんなふうにヨーロッパに来ることもそうそうないだろうと思うと少々感傷的になるものだ。

ということで、片っ端から伝手をたどりいくつかの旅行先を詰め込むことにした。

私は観光には興味がない。

旅行が楽しいのは、そこに自分が知らない文化と言語と生活があるからだ。

なので旅先はどんな僻地でもかまいはしなかった。

人がいてそこに生活がありさえすればいい。

面白い人たちとの出会いは私にとって格好のエンターテインメントだ。

 

友人の飼い犬

「ペットは家族」が昔から当然の国

 

Kerryで出会ったある家族も面白い人たちだった。

両親と姉弟の四人家族。

両親の出会いはお互いバックパッカー時代。

結婚して子供が大きくなると、Kerryの山の谷間の土地に家族で家を建て始めた。

道もないようなところだ。

アイルランドでは家庭学習の取り組みが思ったよりもしっかり行われていて、学校へ行かなくても義務教育の修業資格が取れるようになっている。

二人の子供は学校へ行かずに家庭学習の制度で義務教育を修了。

私が姉の方と仲良くなり泊まりに行った。

最近やっと外観が出来上がり昨日キッチンの水道がついたのだと言っていた。

こだわりがあるので、床材や壁材を選ぶのにも時間がかかるらしい。

建て始めてすでに数年経過。

生活はトレーラーハウスでしている。

四人揃って自由人。

家が数年間建設中でも周りに何もなくても全く気にしない。

トレーラーハウスで楽しそうに生活していた。

トイレやお風呂は簡易的に外に作ってあるので、寒空の中毎回外に行く。

シャワーは真っ暗闇だ。

自分の部屋にロフトができたからそこで寝てるというので、私もそこにお呼ばれした。

ロフトに柵はないので大胆に寝返りを打つともれなく落下する。

無事に朝起きて部屋の外に出ると、弟の方が四つん這いの父親の背中に乗って歩いていた。

乗馬ごっこなのだと。

今も元気に暮らしているといいな・・・。

 

アイススケートバレエ

スピード感のある迫力ある演技だ

 

12月が終わる頃、Kerryとはお別れだ。

クリス:また来る?

私:いや、もう来ないと思う

クリス:あなたってそんな感じがするよね

私:ここはいい思い出すぎるからね

クリス:それでいいじゃない

さて次の国へ向かおうじゃないか。

が、その前にお世話になったあの人たちのところへ顔を出そう。