NEPAPI BLOG
海外移住したフリーランス夫婦
HurryとRachel

【旅行記】若かりし無謀な時の海外一人旅《待ち合わせはBare Lane駅》

さてヒースロー空港についてから電車に乗るミッションを果たさなければならない。

といっても英語は辿々しいし、海外にきたのだって3回目だし、海外で電車に乗ったことないし、更にいえば日本でだって数えるくらいしか電車乗ったことないし、荷物重いし、空港暗いし、もう夜だし・・・。

せめてもの救いは機内食のビビンバが美味しかったこと。

その後の人生で大韓を利用する機会はあって「あのビビンバをもう一度」と思っていたのだが、あの時のビビンバを超えることはなかったなぁ。

 

とりあえずスーツケースをコロコロ転がしながらきけそうな人を探す。

ひとり空港関係者の人(おそらく警備の人)を発見したので話かけてみる。

制服を着た大きな男の人だったがなんとなく優しそうに見えたからだ。

私:「電車に乗ってBare Laneまで行きたいの」

空港の人:「この廊下をまっすぐ行ってごらん。サインが出てくるよ。わかったかい?」

私:「まっすぐ行って・・・・」

まず英語を聞き取ることに一生懸命なので、意味の理解が数歩遅れになる。

その間に次のセンテンスが来るもんだからしばらくフリーズしてしまう。

その様子を見ていた一人のおじさんが

「そこまで連れて行ってあげよう」と言ってくれた。

 

Morecambeの海岸は潮の満ち引きがかなり激しい

 

ちなみに私は危機感があまりないが、直感は獣並みだと思う。

で、直感的に「このおじさんは大丈夫!」と思ったのでついていくことにした。

牧師さんの彼は外国人と会話することに慣れているのか、私の拙い英語から言いたいことを理解し、使う英語も私がわかるものだけを選んでゆっくり話してくれた。

おかげで無事にチケットを買い電車にも乗れた。

 

さて私が買ったのは指定席なしのチケット。

自由席の車両を探さないとと思って最初の車両から最後の車両まで歩いてみたが、SmokingかNo Smokingの車両しか見当たらない。

疲れたので歩き回るのは諦めて、とりあえず空いてる席に荷物と一緒にちょんと座った。

幸い電車はそこまで混んでいなかった。

座って観察していると、椅子に黄色い紙が挟んである席がちらほらある。

新しく乗った人はその紙をチラッと見て座ったり避けたりしている。

時々車掌さんがきて黄色い紙を取り外したり差し込んだりしている。

黄色い紙には予約席の番号と予約されている区間が書いてあるようだ。

予約している人はそこに座るし、予約区間でなければ誰が座ってもOKなのだ。

合理的だな〜と感心した。

 

さて降りる駅だが日本のように電車の案内はご親切ではない。

私は出発してから何個目の駅で降りるのか数えていなければならないのだ。

ぼっとして数え落としたら待ち合わせ駅を過ぎてしまうことになる。

連絡を取れる手段があるわけでもないから集中して乗っていなくては。

それでも降りる時は何人かに「次はBare Lane駅?」と確認した。

 

Morecambeの海岸線の遊歩道

数キロにわたってきれいに整備されている

 

小さい駅だった。

迎えはまだきていないようだった。

「ありゃ?私伝える日付間違えたっけ?」

と急に不安になり、ホームステイ先の家電に公衆電話から電話をかけてみようと思った。

この時代は日本と同様イギリスにもどこかしこに公衆電話があったもんだ。

イギリスのコイン20ペンスと50ペンスは形が六角形。

公衆電話に20ペンス突っ込む時に「丸くないけどいいのかな・・・」と躊躇った。

「入れてみましょうかねぇ」と受話器を取ってコインを入れた途端に横からカチャっと公衆電話の受話器を切られた。

「遅れてごめんね。こんばんわ」

とかわいい日本人の女性と金髪のイギリス人男性。

ホームステイ先のご夫婦とこうして無事に面会成功した。

ここから車で彼らの家があるMorecambeまで向かう。